Topics|2017/06/25

湿原も森の緑もいよいよ濃くなってきました。タテヤマリンドウが見頃です。

 

先週は雨の多い一週間でした。金曜・土曜と晴れましたが、今日はまた雨が降ったり止んだりしています。
しばらくの間、薄い枯葉色だった湿原も、晴れると緑が眩しいほどになりました。
「草紅葉」という言葉があるのに、どうして「草新緑」という言葉が使われないのか、不思議に感じられます。

水芭蕉はそろそろ終わりつつありますが、まだ状態の良いものも見られます。
替わって今、湿原で目立ち始めているのはタテヤマリンドウです。
今年は当り年と言っても良いでしょう。
小さく目立たない花ですが、数が多いので、場所によっては湿原が淡いブルーに見えてくるほどです。
しかしこの花は、晴れた時にしか開かないので、曇りや雨の日に訪れると、全く期待を裏切られてしまいます。
ピンクのショウジョウバカマは、予想していたほど多く咲きませんでしたが、赤系の色に乏しい今の湿原にあっては、やはり目立つ存在です。


(水芭蕉は大分お疲れのご様子)

 

(しかしまだ状態の良いものも見られます)

(下左:ショウジョウバカマ  下右:タテヤマリンドウ)

(上左:イワナシ  上右:トガクシショウマ)

(シラネアオイは健在)

(長蔵小屋前のチシマザクラはそろそろ終わりますが、ミネザクラはまだ見られます)

(今年はワタスゲも期待できそう)

 

黄色の花で目立つのは、リュウキンカとシナノキンバイ。
大江川湿原において、両者は似たような所に咲くので混同されがちですが、特徴を憶えてしまえば見分けは簡単です。
葉が丸みを帯びていて、花弁(本当は萼片です)が平らに開いていたらリュウキンカ。
葉が細かく裂けていて、花弁(実はこれも萼片です)が器のように上に開いていたらシナノキンバイです。
植物に限らず、似たようなものの区別がつくようになると、自然観察は途端に楽しくなります。

(下の写真では上段の2枚がシナノキンバイ。下段2枚がリュウキンカです)

(リュウキンカは花茎を立ち上げて、広く群落になることが多い)

(シナノキンバイは花の下にすぐ葉があって、花弁(萼片)も上を向きます)

(リュウキンカと燧ヶ岳)

沼山峠にバスで入られた方は、ムラサキヤシオの鮮やかな赤紫色に目が奪われたことでしょう。
また、峠から登山道に入ると、小さな釣鐘状のイワナシの花や、目立たない花を下向きに付けるタケシマランをご覧いただけたことと思います。
沼山峠の木道の雪はほとんど消えましたが、三平峠の森林内では、まだ雪に覆われている所があるようです。
雪から木道に下りる部分で、滑って転倒しないようご注意ください。


(沼山峠では、木道上の雪はほぼ無くなりました)

燧ヶ岳では、主に沢地形において、まだ豊富に残雪があり、このような所では滑落の危険もありますから、特に下りでは慎重に通過してください。
また、富士見峠から白尾山・皿伏山を経て尾瀬沼に至るルートでは、残雪により無雪期以上にルートを見失いやすくなります。
こちらは、富士見から訪れるより、尾瀬沼から富士見に向かう方が、よりルートファインディングが難しいと言われておりますので、ご参考までに。

気温は、晴れた金曜日の朝には氷点下まで下がりましたが、この時期の標準では長袖シャツに一枚羽織って涼しい程度です。
日中は晴れたらそれこそTシャツ一枚でも暑いほどになります。
湿原では遮るものがありませんから、帽子や十分な水分をご用意をお忘れなく。